度々このブログに登場するE君。
うちの会社の新入社員で、私のことを尊敬し、好意的な態度を示してくれていたE君である。
だが、私は好意的な態度を示してくる人間を避けてしまう傾向があるせいで、一時E君から悪態を取られるようになりました。そして、私もこのE君に振り回され、ストレスを感じていました。
このE君と距離を置きたくても、仕事で接する機会が多かったために、なかなか距離を取れずにいました。しゃーなし、普段通りに接するようになったんですが、また普通に会話していくうちに、E君は私にまた積極的に話しかけるようになり、再び心を開いたかのように見えた。
そして、E君からプライベートの相談を受ける。
ある日、私は寮の共用のキッチンでハマチを捌いていました。
実家から貰った高価な捌き包丁で得意げにハマチをばっさばっさ捌いていると、ふとこちらに近づく足音が聞こえました。
私は足音の聞こえるほうを凝視すると、そこに立っていたのは、あのE君だった。彼はキッチンにある給湯器でカップラーメンを作ろうとしていました。
E君は私に気づき、ニコニコしながら近づいてこう言いました。
E君:「魚捌いてるんっすか!?すげえっすねえ^^」
と言うと、彼は急に溜息をつき、続けてこう言いました。
E君:「はあ~。もう病んでますよホント」
これを聞いた私は仕事が嫌で5月病にでもなっているのかと思い、仕事のせいで病んでいるのか聞いたら、彼は首を縦に振り、こう言いました。
E君:「実家帰って彼女の家に行ったら、彼女元カレを家に泊めてたんすよ」
私は驚いた。E君の彼女がゲス野郎だったからではない。こんな私にプライベートなことで愚痴を言ってくるE君に驚いた。
それはさておき、E君の話はこうだ。E君には年下の彼女がいて、社会人になってからも付き合っていたのだが、つい最近浮気をされたようだ。彼は浮気の件で彼女を責めたが、彼は彼女を許し、一度はヨリを戻したそうだ。だが、最近になって彼女から別れてくれと言われたらしい。
E君自体は別れるのを嫌がったらしいが、彼女は完全にE君から心が離れていたので、結局別れることになったそう。E君自体は未練たらたらで、その彼女のことをずっと引きずり、去年の年末に我慢できなくなったのか彼女と一度会ったそうな。会って話はしたが、結局復縁することはなく、E君はずっと引きずってしまっているとのこと。そして、この時に彼女が元カレを家に泊めていることを知り、更に大ダメージを受けたようだった。
私はこれを聞いて、「そんな浮気するような奴は嘘つきだし、また浮気するよ。そんな奴と付き合っていても良いことはないから別れて良かったじゃん」とE君に言ったが、それでも彼は忘れられないようだった。
そして、E君は話を続けた。
E君:「彼女に4万円を渡したんすよ。プレゼントだって今までたくさんあげたんすよ。でもこれっすよ。」
聞くところによると、E君の彼女はE君と別れたくせに、その4万はちゃっかり受け取ったそうな。
他にも別れる前に、彼女に誕生日のプレゼントを送ったのだが、女は届くのが遅いと文句言ってきて、それでも彼女への一途な思いから、E君はたくさんのものを貢いでいたようだ。
別れる時にE君は彼女に、「クズ」「ゴミ」などと罵られたそうだが、それでもなお彼女のことを忘れられなかったらしい。
これを聞いた私は、ますます自信を持って「そんな奴と別れて正解だよ!」とはっきり言ってしまいました。
でもE君は「俺にも悪いところがあったんじゃないかって思うんすよ」と言う。
お金もあげて、あんなにプレゼント貢いで、あんなに尽くしたつもりなのに、それなのに彼女は浮気をし、自分の元を離れてしまった。したがって真面目な男なら、自分に非があったせいだと相手を責めず、自分を責めてしまうと思うんですね。心の中では、何となく相手も酷いと分かっていても・・。本人も恐らくそういうことを自分でも分かっている。だからE君は誰かに自分を肯定してほしいと思っていると私は踏み、自分を責める行為だけは良くないという思いも込めて私はE君に対し、以下のように言い放った。
「E君に悪いところなんてない!!そんなに尽くしたのに振り向かず浮気した相手がほぼ100%悪い!!」
徹底的に相手のせいにして、E君は間違っていなかったと肯定してやりました。これを言うと、彼は少しほっとしたような顔をしていましたね。私の励ましの言葉は効果があっただろうか。
続けて私はE君の元彼女がE君からお金は貰って当然みたいな傲慢な態度だったので、「もう元カノのLINEはブロックして忘れて、これからは金銭感覚のしっかりした女の子と付き合いなさい」とE君に言い放ち、キッチンを後にしたのだった。
その後・・。
普段、人から相談されることなんてないので、私自身動揺したし、あんな相談の乗り方で良かったのかはわからんが、思ったことは言うようにしました。ま、彼を傷つけないように注意はしたが・・。どう思ってるかね彼は・・。
あれからE君が彼女のことを忘れ、前へ進んでいるかどうかは分からない。まだ引きずっているかもしれない。
ま、彼次第だ。また悩んでいたら相談してくるであろう。去る者は追わず来る者は拒まずの精神で彼と接していこう。
ま、でも今回の件でまた私とE君の仲が深まったかなと思う。
それを意識すればするほど、私はまた彼のことを避けるようになってしまい、そして彼はまた私に悪態をつくようになるのであった。