私の窓際部署は他部署から頼まれた雑用をこなす部署である。
ま、大抵紙ベースでの依頼である。
しかし、たまに他部署の人間がうちの部屋まで直接やってきて、依頼することがある。
先日そんな場面があり、やって来たのは知り合いの後輩だった。
私は自分の机にいたんだが、後輩が来た瞬間、机の上にあるパソコンの画面の陰にとっさに頭を隠してしまった。
後輩の対応は前澤さんが対応した。
何やら話し込んでいる。結構滞在時間が長い。私はその間ずっと隠れていた。
後輩はそれに気づいた。
後輩「最近新しい人入ってきたんですか?おや、(ボンズの)顔が見えない。」
すると、前澤さんは今まで大きな地声で喋っていたのに、急に声のトーンを下げて言った。
前澤「ああ。」
前澤「何かね、最初は◯◯県で◯◯の仕事をしてて、そっからこの事務所で今までは◯◯の部署にいたんだけど、最近異動になってこっちにやって来たんだよ。」
私が、教えた経歴を聞かれもしていないのに後輩にベラベラしゃべる前澤氏。
この人に秘密は話せないなぁ。
前澤氏は続ける。
前澤「まぁ、ここに来ちゃったからしょうがないね。頑張るしかない。」
後輩もその話を聞いて、すぐ私と分かったみたいだ。「寮で見かけますね!」的なことを言っていた。
ふっ。意外とバレるの早かったぜ。
しかし、知ってる後輩が来ただけで、姿を隠し、逃げる私。
恥ずかしいという感情が、まだ私を支配している。
普段から平常心を保ち、感情をコントロールできないことにはしんどいぜ。
感情を保つ。これが私の現在の課題だな。
ま、でも知ってる後輩や同期が部屋に来て隠れる行為自体は悪いことではない。
人間だって動物だ。生存本能がある。
私は自分の恥ずかしい姿を見られ、消耗したくないから逃げる。
ストレスという人体に悪いものから逃げているのだ。
だから隠れることは悪いことではない。
と、思いながら自分を慰めるしかないのだが。( *´д)/(´д`、)